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「もう間に合わん!」の真相 [ひとりごと]

先日、「1万分の1・・・」 という記事の中で
「私、アブなくなってきてる・・・」 という状態の時に
私の主治医の先生が

「もう間に合わん!」という発言をされた
というお話をしましたね

え~っ ?!
その先生、本人を目の前に
そんな事言ったの~?

・・・みたいな印象になっちゃったかなぁ~と思い
今日は、その辺の事を
詳しくお話してみようかと思います (^^)

この発言には
そう言っても無理のない事情ってものが
あったんですよね・・・

その当時の私は
呼吸はいつもハアハア
目はチカチカ・・・
(これはもう言いましたネ (;^_^A )

おまけに、お腹の赤ちゃんは
私が左を向いて寝ていないと
呼吸が出来ずに窒息してしまう・・・という
とても厳しい状態でした

だから私のベッドの右側には
常に大きなクッションが置いてあって

私はずっと寝返りうつ事も許されず
左を向いたままの姿勢での生活を
余儀なくされていました

今思えば、よく出来ていたなぁ・・・って
我ながらビックリ (゚∇゚ ;)

でも、自分の赤ちゃんの命がかかっている
って事になるんだったら
誰だって、やりますよね σ(^_^;)

もちろん食事もトイレもそのままの姿勢で・・・
これは、私が切迫早産で入院した2ヶ月前から
ずっとそうでした

だから私
ベッドは窓際だったにも関わらず
その病室からの窓の外の景色がどうなっているかを
全く知らずに2ヶ月間を過ごしていたのです

手を伸ばせば、すぐ届く距離だったのに・・・

                            

横を向いたきりになったのは
最後の1週間だけです

お腹の赤ちゃん
出産予定日にはまだまだ遠い・・・
2ヶ月近く前の時期

呼吸器官が出来上がるか
出来上がらないかの時だったので
スタッフの方々から
「ちょっとキツいけど、この体勢で
もう少し大きく育てていきましょうね」
って言われていました

もちろん私も、このままの体勢で
出来る限り、2ヶ月先の出産予定日に
近づきたいと思っていました

でも・・・そんな私を、
思わぬ事態が待っていたのです


いつも横向きでなければならない私も
仰向けになれる時間がありました
先生の診察の時間です

「その時って、赤ちゃん大丈夫なのかな・・・」
って少し不安な気持ちだったけど
先生の診察はいつも手早くて
何事もなく終わっていました

私だって、たま~にくる仰向けの時間・・・
とても気持ちよかったです

その日もいつものように
「先生の診察が始まりますから・・・」
という看護婦さんの言葉に
私は仰向けになって、診察できる姿勢になりました

1分・・・2分・・・

そのままで待っていても
先生は現われません

「あの・・・大丈夫なんですか・・・?」

不安になった私の質問に
その看護婦さんは
「もう見えますから」 とそのまま待つように言われ

でもあまりにおかしい・・・

自分でもそう感じたのか
その看護婦さんが病室を出て行った直後
主治医の先生が、血相変えて
私の病室に飛び込んできました

どうやら、連絡ミスだったようです

医療現場で、医者が看護婦を
目の前であんなに叱責するところ
初めて見ました

その様子は同時に
その時の私の危機状態を表していた訳で・・・

え・・・やっぱりそうだったの?
おかしいと思いながら
言われるがままの事をした
自分を悔いました

でもその当時の私は意識朦朧・・・
頼みの綱の医療スタッフに抗う事なんて
考えもつかなくて・・・

私のお腹に聴診器をあてた先生は
何度も何度も何度も・・・
私の赤ちゃんの鼓動を探りました

でも、その反応は無かったらしい

窒息していたのです・・・

先生は胎動を感じるかどうか
私に確認を・・・無論私には
胎動なんて伝わってきません

そして先生は言い放ったのです

             「もう間に合わん!」 と

多分この台詞は、連絡ミスを犯した
看護婦さんに対して向けられた
叱責の延長上にあったものと思われます

だからちょっと大げさで・・・
      だから本当はもう少し
  現状に余裕はあって・・・

私にはそう思い込む事しか出来ませんでした

何がどうであれ、今の私が頼りに出来るのは
貴方がた、医療スタッフだけなのです

どうか、私の赤ちゃんを助けて・・・!

                  
               
                    それから先は、記事、「1万分の1・・・」に続きます


今こうして思い出話のように語れるのは
母子共に、何事もなく五体満足に
生活できているから

もしこの事が原因で
上の子が亡くなっていたり
かろうじて助かっていたとしても
酸素不足で脳や目に影響があったとしたら・・・

その出来事は、思い出なんかには
なっていません
現在進行形の悲しみとして
今の私の上に重くのしかかっていたのでしょう

もしこの時、娘になにかあっていたら・・・
私きっと看護婦さんを
恨んでしまったと思うのです

自ら好んで、人を恨む人なんて
決していやしません

何らかのミスが原因で
医療現場を訴えている方々だって
そんな状況に出会ってさえいなければ・・・

私の人生だって、きっと変わっていたのでしょうね・・・

誰かを恨んで過ごす人生なんて
絶対・・・嫌
    
      それは誰しも同じこと

                           

今は、本当に救われたと思っています
医療現場には、感謝の念しか
持っていません

その時の看護婦さんだって
ずっと私を支えてくださった方のひとり

でも、悲惨な状況に追い込まれた後でも
このような気持ちで居られるかというと・・・
きっと無理でしょうね

人生、何事も紙一重・・・
どんな状況でも、くじける事なく歩んでいける
強い心が・・・欲しいです

ほんとうに・・・


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かふぇおれ

それは大変な思いをされましたね...
(顔文字使うのが不謹慎な気がするほど)
でもMILKさん、偉いなあ...感謝の念をもたれてる
ところが、何と言うか、人間ができていらっしゃる
という感じです。
大人げないワタクシは、看護婦さんと大げんかした
こともございますので...(爆)
詳細は後程...(汗)
by かふぇおれ (2007-11-16 01:31) 

さち

何かコメントしようとここにカーソル置いているのですが、
泣けてしまって言葉になりません。

でも、本当によかった。

無事で。

ただ、本当にそれだけです。。
by さち (2007-11-16 06:31) 

sak

大変だったのですね。
でもよかった。
医療に携わる人...
どんな時でも人の命がかかっていること忘れてほしくないなぁ...って
その気持ちがあるからすごく感謝できるから。
by sak (2007-11-16 07:49) 

manana

涙が出てきました。

「1万分の1」のお話も読みました。
本当に本当に大変な妊娠期を過ごされたのですね。
けど、MILKさんもMILKさんの娘さんも無事で、本当によかった!!!

私の2番目の子(娘)の時も、いろいろありました。
切迫流産から始まり、低置胎盤と診断され、ちょっと無理すると少し出血するといった毎日で、ずっと張り止めを服用していました。
そして8ヶ月に入ったとき。
トイレに行って立ち上がったあと、便器を見ると、一面真っ赤!
大量出血してしまったのです。
いつもの出血とは比較にならないくらいの量。
急いで病院に行くと、早期胎盤剥離の診断を受けました。
「今現在○○%剥がれてるので、あと○%剥がれたらすぐ国立病院へ搬送。」と。
そこからしばらく入院。
絶対安静の24時間ウテメリン点滴。
不安で一杯の入院生活でした。
周りには出産したばかりの幸せそうな方ばかりで、余計辛かった記憶があります。
3週間くらいでほぼ全部くっつき、なんとか退院することが出来ました。
そしてその後無事出産することが出来たのですが、こんな風に思い出話を書けるのも、本当に無事に出産できたから。
けどあの時何かあったら、誰かを、自分を、恨んで生きていたかもしれません。
人生何事も紙一重・・・、本当にその通りと思います。

すみません、つい自分とダブらせてしまいました。
by manana (2007-11-16 11:01) 

MILK

かふぇおれさん、こんばんは☆=^-^=
いつものようにパソコン開けてみると、沢山のコメント
いただいてて・・・本当にビックリしました(*’o’*)

「MILKの由来」の記事がブログトップのままってのが
やはり気恥ずかしく、慌てて被せたような記事だったのに・・・
いつも読んでいただき、本当にありがとうございますm(_ _)m

>感謝の念をもたれてるところが、何と言うか、
>人間ができていらっしゃるという感じです。
全然そんな事ないんですよ、ホント・・・
でもその頃の私、いきなりの入院だったので、髪切る間もなく
本当に長くて・・・それを看護婦さん方が洗ってくださってたんですよ。
(寝たきりだったんで、自分では出来ず・・・)
大変なのに、皆さん優しくて・・・
この時本当に、人には優しくしよう!って思ったかなぁ(^^)

看護婦さんと大げんが・・・グフフ♪
これもよくある事ですヨ☆
by MILK (2007-11-16 20:38) 

MILK

さちさん、こんばんは☆=^-^=

「MILKの由来」の記事もさちさんの記事がきっかけ
挽回のための、今回の真面目な記事もやはりさちさんがきっかけでした。
入院の話なんて、又してしまってゴメンナサイね(。_。)ペコッ
体調の方はもうすっかり大丈夫ですか?(^^)

>でも、本当によかった。
>無事で。
そう言ってくださると、本当に今の普通の幸せが
しみじみと心に沁みてきます。
さちさん、ありがとうございます(o^-^o)
by MILK (2007-11-16 20:43) 

MILK

sakさん、こんばんは☆=^-^=

>医療に携わる人...
>どんな時でも人の命がかかっていること忘れてほしくないなぁ...って
>その気持ちがあるからすごく感謝できるから。
本当にそうですね。
医療関係のお仕事は、本当に大変だと思いますが
患者はその方々が頼みの綱です。
誰かが背負っていかねばならない、大切な領域のお仕事なんですね・・・
by MILK (2007-11-16 20:51) 

MILK

mananaさん、こんばんは☆=^-^=

mananaさんのコメント読んで、今度は私の方が涙出てきました。
出産直前の入院、不安でしたね・・・その気持ちよ~く解ります。
ウテメリン点滴も妙~にリアルに解りますσ(^_^;)

>周りには出産したばかりの幸せそうな方ばかりで、
>余計辛かった記憶があります。
産婦人科は、これが又余計に辛いんですよね・・・
「私にはあんな瞬間は来ないのかも知れない」って思い
いつもジワジワ泣いていました(;。;)
(最後の入院期間は真っ暗な個室だったので、
そんなのすら見れませんでしたが(;^_^A )

mananaさんの出産も、無事に済んで本当に良かったですね!(*´∇`*)
やはり人それぞれに出産は大変な思い、しているものです。
大変な思い、すればするほど
命の大切さが見に沁みてきます。
今後も小さな命、大切に見守っていきましょうネ(o^-^o)
by MILK (2007-11-16 21:03) 

EXOTIC-KIM

MILKさん、おはようございます♪

この週末は悪夢の日々でPCを見るのもイヤだったのですが、ようやく平常に戻りつつあります(詳しくは私のブログで・・・実は大したことではありません^^i)

そんなことがあったのですね。もしかしたら麻酔が効きにくい体質というよりも、そんな状況だったから心配なあまり「麻酔にかかってる場合じゃない!」と体が反応したのかもしれないですね。

よくミスすると「人間だからミスはある」といわれますが、極論を言えば手術においても飛行機の操縦においてもいえるのですよね。なので母の手術のときも自分が飛行機に乗るときも100%安全とは思わないようにしました。
ただ、どうも最近は「人間だから」という訳ではなく環境がミスを作りやすくしてしまってるようです。苛酷な労働によって注意力が散漫になったり・・・重要な現場こそケアが大事だと思います。

なにはともあれMILKさんは大事に至らなくて本当によかったですね。その娘さんもしっかりとコンサートの感動を体験できて何よりです(^^)
今健康に生きていけること、これからもこの何気ないことに感謝して生きていきましょう♪
by EXOTIC-KIM (2007-11-19 10:47) 

roko-papa

こんばんは、MILKさん。
いろいろコメントを考えましたが、
こんな時って、なんと言っていいのかかける言葉もみつかりません。

大丈夫となぐさめを言っても、口からでまかせのようだし
大変でしたねと言っても、人の心をもてあそぶようで・・・・・

でも今、お二人がお元気でほんとうに良かったです。
そう心から思っています。
by roko-papa (2007-11-19 19:15) 

MILK

kimさん、こんばんは~=^-^=

>もしかしたら麻酔が効きにくい体質というよりも、そんな状況だったから
>心配なあまり「麻酔にかかってる場合じゃない!」
>と体が反応したのかもしれないですね。
これはちょっと私の説明不足でしたネσ(^_^;)
「それ以前にも手術の経験のある私には、ちょっとした不安が・・・」(本文より)
これは以前の手術での、麻酔が効かなかった実体験の事を指しているのです。
その時は心穏やかだったにも関わらず、全~く麻酔が効いてくれず・・・
担当の先生はあきれて席を外されるし・・・でも女医さんは暇潰しに
私のヘソのゴマを丹念に取ってくださってました(;^_^A ヒエ~
でもね・・・完全に触感があるのに手術に入られるなんて、とんでもないでしょ?!
いくら遠慮がちな私でも、この時ばかりは「感じます!」って主張しました。
だから「1万分の1」の時の手術、効かない「予感」はあったのです(~o~)
ただそれは「そんな事言ってる場合じゃない!」って思いました・・・

>最近は「人間だから」という訳ではなく環境が
>ミスを作りやすくしてしまってるようです。
>苛酷な労働によって注意力が散漫になったり・・・
>重要な現場こそケアが大事だと思います。
「人間はミスするもの」と解っているのだから
そこをカバーするようないたわりシステムを構築していく事が大切ですよね。
皆がなるべく悲しい思いをしなくて済む世界、作ってきたいですネ♪
by MILK (2007-11-19 20:13) 

MILK

roko-papaさん、こんばんは~=^-^=

roko-papaさんって、本当に思いやり深い方ですね(;。;)
そのお気持ちだけで、もう充分に私癒されていますヨ(*´∇`*)

>でも今、お二人がお元気でほんとうに良かったです。
>そう心から思っています。
そう言っていただけるだけで・・・そういう言葉を今聞けているだけで
しみじみと又今の幸せな状況を実感しています。
安定した生活でないと、こんなブログなんかも
出来なかったでしょうしネ・・・
roko-papaさん、シアワセほんとにありがとう!\(^▽^)/
by MILK (2007-11-19 20:18) 

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